関宿の場所を簡単に説明すると千葉県の左上の先っぽである。江戸川と利根川がぶつかる場所であり、両サイクリングロードが交差する場所である。
利根運河を渡りきった場所から一般道を少し走り利根川サイクリングロードに出て、利根川を遡って行けば関宿に至る。そこを回って江戸川サイクリングロードを戻れば家から一周約100キロのコースとなる。いずれは挑戦してみたいコースと思っていたのだ。
よし、行こう!多少不安があったが照りつける太陽にテンションが上がっている僕は関宿を目指すことにした。
利根川サイクリングロードは、江戸川と違いほとんど人がいなかった。数人のローディーに抜かされたきり誰にも合わないうちに一時間半近くこぎ続ける。江戸川と違い坂東太郎の川面は遠く土手の上からはあまり見えないが、左手に見える野田市側は人里離れたと言った感じの田園風景や、牛たちが飼われている様子が物珍しく飽きは来なかった。
しかし、暑い。その日の太陽は初夏のそれの頑張りを通り越していた。 「お城が!お城が燃えている!」 僕は進行方向にそれを見つけて、サイクリングロードの周りに誰もいないのを一応確認して、叫んだ。
小学生のとき、年末時代劇で白虎隊を見てからお城を見ると、ついその台詞が出てしまうのだ。
そのお城は関宿城であった。
実は中学校の卒業旅行、と言うには大げさだが、友人数人と江戸川サイクリングロードを関宿まで走ったことがあった。その頃は城なんて無かったのだが…後で調べたところによると千葉県立関宿城博物館として1995年に建てられたらしい。
お城があるとは思ってもいなかった僕の方が、まさに燃えた。萌えでは無い。このコースは後にロードを購入後にホームコースとなり、家族にまた関宿?wwwと言われる程通う事になるのだが、城を見るたびに燃えている。しかし、何故だか城自体には今日現在まだ入ったことが無い。
関宿城の周りは公園になっていて水道とトイレ、自動販売機が完備されている。数人の自転車の乗りが休憩している姿も見える。そこで食事休憩とする。持ってきた飲み物はとうに飲み干しているので自動販売機で500ミリのお茶を二本買った。これだけあれば十分だろう。
しかしその考えは甘かった。帰り道は地獄の行軍だった。ペダルが重い。ギアを軽くすればまったく進まない。暑い。1リットルあった水はすぐに飲み干された。
重い車重、太いブロックタイヤ、フロントサスペンション、マウンテンバイク・ルック車ならば、シティサイクルの方が快適とは聞いていたが、40キロ50キロのサイクリングでは解らなかった辛さが70キロを越えた辺りから効いてきた。スピードはどんどん落ちていく、Mio DigiWalker P560の電源のリミットが近づいてくる焦りもでてきた。暑さと渇きと疲労でぐったりしながらも何とか家にたどり着いた直後P560の電池が切れた。
しかし、しんどかったが、達成感があった。100キロ・・・大きなハードルを乗り越えた気がした。そして思った。この距離を毎回走るなら、もっといい自転車が欲しい。
そして、その候補は実はもう見つけてあった。そう、アサヒのプレシジョンスポーツであった。
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